北回帰線ランドマーク
1924年 キャンバス、油彩 45×33cm 個人藏
翻譯:李姵蓉
審稿:張銘今
校稿:李姵蓉
もしかすると陳澄波は夏休みの帰国を機に、ふたたび嘉義市郊外のあの野原―北回帰線の記念碑のある場所を訪れただろう。数年前にも水彩で描かれたこのランドマークは新しい容貌となり、陳澄波は前とは違う画法で再びこの人工的な現代の奇景に挑もうとした。ダビデとゴリアテの戦いのように、巨大なランドマークの前に立ち、どの色を使おうかと絵具箱を覗き込んでいたのだろう。陳澄波はどんな絵具で相手を手なずけたのだろうか。
By 陳韋聿