諸羅城を眺望す
1934年 キャンバス、油彩 73×91cm 嘉義市立美術館所蔵
翻譯:李姵蓉
審稿:張銘今
校對:李姵蓉
広大な大地のいたる所に緑が溢れ、樹の上部では枝葉がふっくらとした翼へと形を変えている。明るい黄色、若草色、そして陰鬱な緑色、明快な緑色、これらのグラデーションで重なる緑が、華やかな組曲となり描かれている。また、遠方の建物はこれとは違う青緑色で彩られ、まるで絵画の中に隠された宝石が、揺らめきながら微かな光を放っているようだ。
緑の波涛が地平線上の青い空と白い雲へ、とうとうと連なっている。故郷の風景を見た陳澄波は自分の心境を豊かさに溢れた愉快で美しい一枚の絵に描いたのだろう。
By 陳韋聿